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武道の意味

武道は、日本の生んだ文化の一つです。
平安時代には生き残る為の技術であった武力が、戦国時代では立身出世の武術として、そして江戸時代には、文武両道を修める武士の嗜みとして、その時代を生きる人々の生活に根付いていました。
文化とは、古来より受け継がれる部分と、時代と共に大きく形を変える部分の全てを包摂して尚、存続してきた共有意識の事を指します。
1000年の歴史を経て、現代の武道とはどういうものでしょうか。
浜松スポーツ少年団 武道総合空手クラブ こども空手
浜松スポーツ少年団 武道総合空手クラブ こども空手
浜松スポーツ少年団 武道総合空手クラブ こども空手
現代は、刀を振り回すことも、争いで命を落とすこともほとんどありません。
そのような時代の中で、武道は安全性を重視した、いわゆるスポーツ競技に近いモノへと変わっていきました。
負けたとしても勝敗を受け入れて、足りなかった事を補い、次に繋げる事が出来るようになりました。
 
その中で、最も特徴的で重視している事の一つが「礼節」です。
どのスポーツにも礼はありますし学ぶ事は出来ますが、武道では、挨拶やお礼を言う事ではありません。

武道の礼節とは、例え闘う相手であったとしても、「敵」として見ず、一個の人間として接する心構えの事を指します。

「彼を知り己を知れば百戦殆からず」
孫氏の言葉とされていますが、よく「敵を知り」と誤訳されているのを見かけます。
まさに相手を敵として見た途端に、偏見が生まれてしまいます。

偏見があっては、正しい情報の精査と相手への理解が生まれません。

自分自身と分け隔て無い意識で、相手の事を真剣に考える事。

試合では襲い来る相手に対して、全神経を集中させています。
相手の得意な攻撃(長所)を感じ取り、それを避ける。
そして自分の長所を生かして相手の苦手とする方法(短所)を探る。
緊張感をもってこれほど相手を考える瞬間は、日常生活にはほとんど無いかも知れません。
そんな経験の繰り返しが、相手の多様性を認めた共感意識を育む為の大切な時間になると思います。


1,稽古を通じて、得意な事、苦手な事を見つけ、自分自身の活かし方を学ぶ。
2,組手を通じて、体力を付け、距離感や動体視力を鍛え、身体機能を高めていく。
3,試合を通じて、相手を観察・洞察し、礼を通じて共感し合えるような心身へと高める。

知育・体育・徳育」
武道総合空手連盟の目指す三つの育ちです。

試合に負けても、他のせいにせず相手を認め、自分の改善点を見つけて次に備える。

悔しくて泣いている子の瞳の奥に「次こそは・・・」という強い意思を感じられる時が、大きな成長を見る事のできる瞬間です。

​戦う事が不要になった平和な現代で、私たちが武道に取り組んでいる理由はそこにあります。
激動の世の中を、子供たちには力強く生きて欲しいと願っています。
浜松スポーツ少年団 武道総合空手クラブ こども空手
浜松スポーツ少年団 武道総合空手クラブ こども空手

「知育・体育・徳育」・・・三つの育ちを目指す武道。

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